最近ズキュンときた写真集・・・
「廃道 棄てられし道」
丸田祥三 写真
(奥にうっすら写っている
青緑色の表紙がそれ)
なんで心に響いたかというと・・・
私が昔彷徨っていた道と とてもよく似ているからですよ(苦笑)
ページをめくるたびあらわれる、さながら“ちょっと絵になる
心霊スポット”のような(失礼☆)写真の数々から視線を逸らせなくなる
封鎖されたトンネル
土砂で堰き止められ先の見えない道
一度渡れば二度と戻って来れそうもない橋・・・
どのページの写真も極めて孤独、
にもかかわらず
これらの写真に懐かしさを噛み締める私って一体・・・
「先が見えない」ことを
楽しめることと楽しめないことには大きな違いがある
私も昔は楽しめなかった
あまりにも人生経験が足りなかったから
15歳〜23歳くらいまではずっと樹海の森の中を彷徨って
いたようなもの
一人ぽっち暗い道をさんざん歩き続けてそれで行き止まりだったから
思い切って道を変えてみた
そしてとりあえずその道で
目の前の事に心をこめて集中してみた
道は開けた
私たちは結局“今日”しか生きられない
“今日”を生きるから“明日”が来る
少々時間はかかったけれどその理に体験的に気づくことができた
この「廃道」写真集をじっとみていると私には人生に行き詰った人々の
“無言の叫び”がきこえるように思えてならない
もちろんかつての私の声も混じっている
(注:そういう意図で制作されたものではないはずなのだが)
行き詰ったら発想を変えてみるといい
それは塞がれた道から方向を変えて
“あなたらしさへ生還する”ということなのだ